2010年09月22日

ドル円が85円割れ

 政府・日銀が為替介入を実施してから、市場ではドル/円のレートが85円台半ば付近で膠着していましたが、今日、85円を割れて推移し始めました。なかなか下げない背景には更なる日本の為替介入に対する警戒感が市場に漂っているほか、一部では裏介入を実施していると決め込んでいるディーラーもいるようです。
 介入に関しては、欧米から批判の声が出ているけど、日本の経済界では更なる円安へ向けての為替介入を望んでいるんですね。どちらも、今の世界経済の中では自国の通貨安による輸出産業の活性化に期待するところが大きい。結局、経済の利害関係が背景にあるわけです。

 FXをされている方なら、たとえFX初心者であっても経済に関する知識が僅かながらでも増えているでしょう。日本は昔から通貨安によって輸出産業が利益を上げてきましたが、結局、他国でも同じなわけです。日本の産業界が1ドル=90円になんて言っていますが欧米も同じ。やっぱり利害関係が生まれる以上、為替介入は良くないです。ただ、昨年の原油や大豆、小麦などのように投機によって相場が一方通行で動くのは、やはり良くない。

 そう考えると、どこまでを許容するのか?というのは非常に難しいですね。

 円高だと輸入品が安く購入できるというメリットも存在します。日本は、海外に頼っているものが多いですから。農産物など自国の生産物と重複するものについては、確かに生産者を保護する必要があるんでしょうが、ガソリンや灯油などのもととなる原油や小麦、大豆、フルーツなど円高で恩恵を受けるものって周りを見渡せば沢山あることに気づきます。

 仮に1ドル=200円なんて円安に振れたらどうなるか?

 輸出産業にとっては大恩恵を受けますので、世界シェアをものすごく伸ばせるのかもしれません。でも、おそらく多くの日本の消費者は生活が苦しくなるような気もします。

タグ :為替FX

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Posted by Vernus at 10:04 │FX